【つくるUOZU】和尚さんのメンタリング整理【BOOT CAMP 2020 その1】

はじめに

BOOT CAMPは「つくるUOZUプロジェクト」の一環で、プロのクリエイターにゲーム開発のメンタリングをしてもらえるゲームクリエイター養成プログラムです。

前回のBOOT CAMPに引き続き、和尚さん(@Kumanbow)に『Treasure Rogue』のメンタリングをしてもらいました。

この記事では「ゲーム性への指摘」についての整理を行います。(細かな演出やゲームの手触りに関する指摘は省略します)

3つの返答

今回のメンタリングでは、「プレイが単調になる」「次遊びたいと思わない」というザックリした悩みを和尚さんに相談したところ、大きく分けて3つの返答をもらえました。

  • 緩急が弱い
  • 蓄積要素がない
  • 長期的な目標設定が弱い

緩急が弱い

「緩急が弱いと同じような体験が続き、ランダム性を強く感じなくなる」とのことでした。

この「緩急」の話は、少し前に取り上げた「コントラスト」の話と一致します。

その時から「敵の強さに緩急を生むためのシステム」の実装に取り組んでいますが、今回のメンタリングでは「地形の生成に緩急を持たせる」という新たな視点を和尚さんからもらえました。

繰り返し遊ぶための構造がない

「繰り返し遊ぶための構造がない」とのこと。

和尚さんは、その1つとして「蓄積要素」を挙げました。

蓄積要素

ローグライクゲームは大体、ダンジョンで倒れたらその時点で持っているお金やアイテムはなくなってしまう。『Treasure Rogue』も同じです。

しかし「『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』など、実はプレイヤーのスキル以外にも蓄積される要素がある」ということを教えてもらいました。

蓄積要素については『戦場ダッシュ』をやれば実感できると言われたので、紹介された『戦場ダッシュ』をやってみました。

『戦場ダッシュ』の構造

このゲームをやってみて分かったのは、「試したいからついやっちゃう」という構造になっていたこと。

  1. 遊ぶ
  2. 通貨が貯まる
  3. 通貨で武器などを強化する
  4. 強くなったのを試したくてまた遊ぶ

このループが出来上がっていた。

ゲーム自体はかなり単純なのだけど、この構造があるとついやってしまう。

『Slay the Spire』をプレイした時も感じたのだけど、次も遊んでしまうゲームは「次はもっとうまくやれる」と思わせるのが上手いです。

やって試したくなる

次も遊んでしまう構造をもっと抽象化するとこんな感じになります。

  1. 遊ぶ
  2. 「やって試したくなる要素」がある
  3. また遊ぶ

多分これが「繰り返し遊ぶための構造」なんだと思う。

「やって試したくなる要素」は蓄積要素だったり、膨大な量のコンテンツだったり。「ランダム性」は、それを増強するための要素。

『Treasure Rogue』に「やって試したくなる要素」を実装するなら「プレイを始める前に、貯めた通貨でお宝(パッシブスキルが付与される)をランダムで購入できる」という要素を実装してみたいです。

立ち回りを左右するパッシブスキルをプレイの最初に入手して、アイテムとのシナジーを考えながらプレイできると面白いだろうなと思う。

長期的な目標設定が弱い

『Treasure Rogue』は現在、進んだ歩数のハイスコアをひたすら目指すことだけが目標になっています。

ただそれだけではモチベーション維持には足りず、和尚さんは他にも「繰り返し遊ぶための構造」として、以下のような例を挙げました。

  • 伝説の宝にたどり着くためにダイヤが100個必要。(『”Treasure” Rogue』のトレジャー感が薄いことも解決できる)
  • 「何m進めるか」の天下一武道会。
  • 1000mごとにレアなアイテムがある。何個か集めると、すごいアイテムが手に入る。

このような感じでゲームの世界観の中での目的があると、次のプレイのモチベーションに繋がるという話でした。

おわりに

今回も有意義なメンタリングでした。和尚さんに感謝!

次回のメンタリング日の08/27までに、今回指摘されたところは全て改善したい。

記事をシェアしてもらえると嬉しいです!